アメコミの歴史

大きな力を持って生まれたアメコミ

アメリカで生まれ大きな成長を遂げたコミックは、その歴史もとても興味深いものがあります。
その始まりは、新聞掲載によってスタートした漫画です。
1890年代にコミックの元祖とも言えるこの漫画連載がスタートし、冊子という形のコミックの基礎を据えます。

その後、第二次世界大戦による戦争への熱気に後押しされる形で、スーパーヒーローたちが誕生し大きな人気を博すようになります。
スーパーマンがその筆頭で、正義の味方が悪を力によって潰すという分かりやすい構図ができあがりました。
アメリカ国民もこのストーリー展開に魅了され、アメコミの世界が形成されていくことになります。

この、アメコミの創生期、そして急成長を遂げた時期をゴールデン・エイジと呼ぶことができるでしょう。
スーパーマンやキャプテン・アメリカなど現代まで存在する代表的なスーパーヒーローが作り出された、大変アメコミの世界にとって熱気を感じられる時代でした。

アメコミにとって暗黒の時代が訪れる

第二次世界大戦の熱によって急成長を遂げたアメコミですが、戦後には大きな試練が待っていました。
コミックスの主な読者であった子どもたちへの不健全な影響を懸念する声が大きく上がり、事実上の検閲と発禁処分が始まったのです。
そして、コミックコードという出版業界による自主規制が始まりました。

過激な暴力シーンや性的描写がかなりカットされ、コミック出版社の売り上げががくんと落ち、倒産するところも多くでるほどでした。
そして、戦争が終わったことで、人々のヒーローに対する目も変わり、コミック自体への関心が落ち始めてしまったのです。

こうした苦難を抱えつつも、マーブルなどは健全なヒーローを存続させ生き残りを賭けました。
このシルバー・エイジは、ヒーローのイメージが変わった時であるとも言えるでしょう。
ヒーローが若者特有の悩みを抱える姿を描くなど、より人間くさい様子をストーリーに加えていったのです。

生き残りを賭けて必死になった時代

シルバー・エイジに持ち直した人気が再び落ち、アメコミ業界全体に危機感が漂ったのがブロンズ・エイジです。
この時には、あまりの危機感からライバルだった出版社同士が手を取り合い、お互いの看板ヒーローを共演させて、1つの作品としたのです。

そして、何とかその時代を持ちこたえた出版社は、さらに新しい取り組みを行います。
1980年代になると、すべてのヒーローが同じ作品に集結するという、夢の競演が行われクロスオーバーという構成が盛んになります。
こうして新たな読者がどんどんと増え、再びアメコミの力が強くなっていくのです。
このモダン・エイジの熱気は今も続いており、アメコミの底力を感じさせます。