ブロンズ・エイジ

ブロンズ・エイジと呼ばれる1970年代

コミックコードなどの苦難を乗り越えて、スーパーヒーローものが大きな発展を迎えたシルバー・エイジですが、その熱気も次第と衰えていくことになります。
というのも、シルバー・エイジを支えていたベトナム戦争に影響された世論が厭戦ムードに傾いていき、勧善懲悪のヒーローが人気を失いかけてきたからです。

こうしたヒーローがもてはやされない雰囲気は強く、コミックス業界は大きな落ち込みを見せます。
コミックス出版社の倒産が続き、DCコミックスやマーベリックなどの超大手会社の6社だけになってしまうという事態に陥ります。
そのため、コミックス出版社はどこも大きな危機感を抱くようになりました。

出版社の垣根を越えたコミックスが生まれる

この危機感がブロンズ・エイジを形作ったと言っても良いでしょう。
というのも、今までライバルとして鎬を削ってきた出版社同士がタッグを組んで、それぞれの出版社が持つスーパーヒーロー同士を共演させるという夢のコミックを作り始めたからです。

その典型的な例が、DCコミックスとマーベリックによる共同創作でしょう。
これらの出版社は、スーパーマンとスパイダーマンというスーパーヒーローの代表選手を抱えています。
この2つのヒーローを同じ舞台に乗せてコミックスを描いたのです。

この夢の競演は、いくらコミックやヒーローへの興味が薄れ始めていた時代とはいえ、大きな反響を呼んで大きな売り上げを挙げました。
そして、ヒーローたちへの憧れを子どもたちが取り戻すきっかけにもなったのです。
逆の見方を言えば、出版社同士が連携を取らないと、コミック業界そのものがつぶれてしまうのではないかという、相当の危機感を各出版社が持っていたことが伺えます。

コミックの販売形態も変わった時代

アメコミの危機を迎えたブロンズ・エイジですが、このように出版社がいろいろな変化をつけることで、時代をうまく乗り切ろうとしたことが伺えます。
同時に、このブロンズ・エイジにはコミックの販売方式の変化という波も訪れました。

今までは、誰でも立ち寄って購入できるニューススタンドにコミックスが置かれて販売されていました。
しかし、この時代になると出版会社各社は、コミック専門店を作り、そこでの販売を行うようになります。

こうすることで、確実な販売ルートができあがり、コントロールがしやすいと考えたのでしょう。
確かに、堅実な販売網ができたため、出版社に安定感を与えるものとなりました。
しかし一方で、アメコミを買いたい人はわざわざコミック専門店に足を運ぶ必要が出てきました。
そのため、誰でも気軽に買えるアメコミという立場が薄れ、子どもやコミックが大好きな人のみが読むものとなってしまったのです。