モダン・エイジ

アメコミが大きく動いたモダン・エイジ

1980年に入ると、アメコミはモダン・エイジと呼ばれる時期になります。
この時期は、アメコミが大きく動いた時代と言えるでしょう。

その1つの要素は、アメコミのストーリー展開の変化です。
今までは、ヒーローというのはどこか謎の存在で、一般の人間とは遠い世界に住んでいるようなものでした。
プライベートが明かされることがなく、ただただ悪役と闘うだけだったのです。
しかも、年も取らず時の経過を感じさせる要素はありませんでした。

しかし、モダン・エイジには、ヒーローのプライベートが強調されるようになります。
ヒーロー自身が恋をして結婚して子どもを作るといった設定が増えていきます。

その典型が「ファンタスティック・ウォー」でしょう。
ヒーローとヒロインが子どもを産んで育て、たまに夫婦生活や子育てで悩みを抱えるというシーンも出てきて、ヒーローが普通の人間と何ら変わりのない生活を送っているということを、まざまざと見せつけたのです。

これによって、よりアメコミに親近感を持つようになった人も多く、新たなファンをつかむことになります。
また、よりストーリー性が高まり、アメコミの質が上がったとも言えるでしょう。

マーブルが仕掛けたクロスオーバー作戦

そして、アメコミ業界のトップを走っていたマーブルが画期的なコミック構成を取るようになったのも、このモダン・エイジです。
マーブルが持つヒーローたちを集めて、共演させたのです。
もちろん、複数のヒーローたちが同じ作品に登場するという構成は以前からありましたが、すべてのヒーローが一気に同じ作品に集まるという豪華さは、人々の興奮を誘うものとなりました。

そして、ここからさらにすごいのが、この集結編のストーリーを、それぞれのヒーローのコミックシリーズに持ち込んだということです。
つまり、スパイダーマンシリーズしか読んでいないと、集結編で起こった出来事を見ることができず、急にストーリー展開して分からなくなってしまうのです。

そのため、1つのシリーズしか読んでいなかった読者も、他のシリーズや集結編のコミックを買わざるを得なくなり、どんどん幅を広げていくことになったのです。
この試みは功を奏し、大きな売り上げ増となりました。
そのため、他の出版社もこの方法をまねるようになったほどです。

DCコミックスが急成長する

モダン・エイジには、DCコミックスも大きな変化を遂げます。
というのも、この時期にそれぞれのシリーズで傑作とも言える作品が誕生したからです。

バットマンの「ダークナイト・リターンズ」はその典型で、ヒーローそのものの見方を変える衝撃的な作品となりました。
こうして、作品の質というメンで大きな変化を遂げ、DCコミックスも急成長したのです。