シルバー・エイジ

コミックコードなどにより暗黒時代を迎えたアメコミ

第二次世界大戦中、戦争の熱気に押される形で、悪を懲らしめるスーパーヒーローたちの活躍を描くアメコミは黄金時代を迎えました。
しかし、その後アメコミには厳しい時代が待ち受けていたのです。

まず、戦争が終結し、以前のように勧善懲悪のプロパガンダが必要とされなくなりましたし、市民の感覚もより平和を求めるものとなってきました。
そのため、ヒーローたちがかっこいいことに変わりはありませんが、以前のような熱気は薄れてしまったのです。

そして、アメコミにとって大きなダメージとなったのが、コミックコードの出現でした。
1950年代になると、コミックを読んでいたメインの層である少年たちへの影響を懸念して、暴力的なシーンや性的な描写があるコミックは事実上発禁となってしまったのです。
そのため、コミックを出版していた多くの会社がつぶれましたし、コミックの出版も激減しました。

マーベリックの一人勝ちとなる時代が生まれる

そんなアメコミの暗黒時代とも呼べる期間を経て、コミックの勢力を保っていたのは、マーベリックでした。
マーベリックはいわゆる健全なスーパーヒーローものに表現や内容を絞り、上手に生き残ったのです。
もちろん、戦中からのヒーローたちが強いキャラクター力を持ち、全米から愛され続けていたというのも大きな理由でしょう。

そして、第二次世界大戦が終わって戦争気分が収まったわけですが、1960年代になると再びベトナム戦争が始まり、アメリカが戦争に突入していきます。
この歴史の流れも、ヒーローの存在を後押しすることになり、世論に支えられる形でますますマーベリックの勢いが伸びてきます。
この時代が、いわゆるシルバー・エイジと言われる時です。

人間くさいヒーローが増えてくるようになる

シルバー・エイジは、マーベリックが大きく飛躍した時代ですが、一時期大きな衰えを見せていたDCコミックスも勢いを取り戻そうといろいろな取り組みをしました。
たとえば、昔人気を集めたヒーローたちをリメイクして、よりストリー性を高めたコミックスを作り始めます。
そして、人気ヒーローたちを集めて1つの作品とする、「ジャスティス・リーグ」という豪華なコミックを作ったのです。

一方、マーベリックは新しいヒーローを次々と生み出し、今までのヒーローとは少し異なる設定にしていきます。
今までは人間とはかけ離れた存在をヒーローとしていましたが、より人間らしさ、人間の苦悩を織り交ぜたキャラクターを作ったのです。
たとえば、若者特有の悩みを抱えながら活躍するスパイダーマンや、普通の人間と異なる能力にとまどうX-メンなどです。
こうして、シルバー・エイジにはより現代のヒーローに近い強力なキャラクターが作られたのです。